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看護コースのご紹介、心肺蘇生法(CPR)の講習を受けました

日本は今頃梅雨の時期でしょうか
?ここメルボルンは随分と寒くなってきました。

Flatmatesやバイト先の同僚、学校の先生までもが風邪をひいてしまう状態です。
このメルボルンの気候は、一日で四季が楽しめる?と言えば聞こえはいいですが、
非常に移り変わりの激しい気候で有名です。

最近では朝晩は5℃以下と冷え込みますが、
日中天気が良ければ15~18℃になったりする時もあります。

そして、雨が一時降ったかと思えば、数時間後にはカラッと晴れたります。
いつ雨が降るか分からないので、折り畳み傘は私の今のマストアイテムです。

こちらの生活に慣れてきて、傘はささなくていいかなという気分にもなって来ましたが
(こちらでは雨でも傘をささない人が多いです)、雨が予想以上に冷たいこともあるので・・・。

メルボルンへ来られる際には、あらゆる季節でも対応できる洋服と、
折り畳み傘をスーツケースに忍ばせておくことをお勧めします。

そして、季節の話とは全然かけ離れますが、
今回はここ最近の看護コースの内容を説明したいと思います。

随分前のメルマガで、看護コースがどういったものかを簡単に説明させて頂きました。
そして、第5回までの内容をご紹介したところで終わっていました。
なので、今回は第6回からご紹介します。

第6回目は、CPRの講習を受けました。
Paramedicといういわゆる上級救急救命士として長いキャリアを持つAndrewさんを講師に迎え、
実際にCPRの練習も行いました。こちらの救命士にはレベルがあるそうで、
彼のように上級になると、実務経験後に大学のコースを2年受けて、
さらに5年の実務経験がいるそうです。

なので、日本ではDrしか使えないような薬を使えたり、
医師の指示なしに医療処置ができたりするそうです。
ここオーストラリアでは、看護師もそうですが、
このように同職種でも実務経験などによってレベルがあり、
実施できる内容も変わってくることが多いようです。

なので、私たちが講師に迎える方は、長いキャリアを持っている人が殆どです。
この日の講義で、ファースト・エイドの必要性や考え方については、
日本との大きな違いはなかったように感じました。

ここオーストラリアでは、10分に1人が心臓発作を起こし、
4人に1人が最初の発作が原因で亡くなっているそうです。
日本の統計は分かりませんが、数字だけ見るととても多く感じます。

ですが、実際にオーストラリアの街を歩いてみると、
この数字でも納得してしまうほど体格の大きな人、
いわゆる重度肥満の人が多いです。そして、皆さんよく食べます(笑)。

第7回はYarraville Village Aged Care Facilityという、
いわゆる特別養護老人ホームのようなところを訪問してきました。

ここには、Low Care(ある程度自立しているけど、時々日常生活援助が必要)と
Hight Care(ADLが全介助)の両方にあたる人達が暮らしていました。

印象に残っているのは、やはり広さです。
全て個室はもちろんですが、その全てに浴室がついています。
その方の状態にもよりますが、概ね連日シャワーに入るそうで、
日本のようにシャワーや入浴の日が決まっているということはないそうです。

そして、もうひとつ驚いたのは、「No Lifting Policy」ということで、
入所者の方をベッドから立たせる機械や、
ベッドから椅子へ移動するリフトがありました。

日本では患者さんを抱えて移乗や移動することが普通です。
患者さんが重い或いは全介助の場合、
スタッフ2名や数名で抱えて移乗なんてこともありますが、
こちらではそういうことをしてはいけないことになっているそうです。

今はどうか分からないそうですが、通訳をして下さってるTomokoさんの話だと、
以前はこの施設で機械なしに1人で移乗したと分かったら解雇される
というルールがあったそうです。

信じられますか?ですが、先にも述べたように、この国の人は体格が大きいです。
なので、そもそも人の力だけでは移乗できないという現状があるようでした。

第8回は、Risk Managementの講義を受けました。
日本の大きな病院だと、最低2回/年はこういった医療安全の講習を
受けることになっていると思います。

私も以前勤めていた病院で毎年受けていましたが、
日本とオーストラリアで医療安全に対する考え方に大きな違いはないようでした。
スイス・チーズの話もでて、最終的に看護師は患者さんに近い分、
最後のチーズにあたるので、誰からも守られないという話も同じでした。

ですが、大きく違うのは、インシデント・レポートやそれに対する是正策などを
考えるシステムの違いがあるようでした。
インシデント・レポートに関しては、看護師でしたら私を含め皆さん
あまりいい思い出はないかもしれません。

ビクトリア州内のレポート形式は全て統一されているそうです。
なので、どの病院にいようが、どの施設にいようが同じ形式に入力することになります。
そして、その全てを州と国が管理するそうです。

私の記憶はもはや曖昧ですが、日本では、おそらく形式は各施設で異なり、
レベル3a以上(患者さんに何らかの後遺症や新たな治療が必要となった場合など)の
大きなインシデントや、医療事故については国へ報告する義務があったような・・・。

そして、システムで印象に残っているのは、substitution test(置換テスト)というものが
あるそうで、同じような経験を持った人が、
同じような環境にあった場合にも同じ事象が起こるかというのを
実際に試してみることがあるそうです。

全事例ではなく、いろいろな段階を経た結果、この置換テストをする場合があるそうで、
うまく文章で伝えられないのが申し訳ないですが、
看護師自身も自分の安全を守るというのを大事にしている
オーストラリアならではの考え方だなぁと思いました。

日本とオーストラリアでのBLSや医療安全に対する考え方に、
それほど大きな違いは感じませんでした。
ただ、やはり国土と考え方の違いはあるので、施設の規模やシステム、
考え方が異なる部分があるのだと思います。

あとは体格の問題ですね。
日本で「No Lifting Policy」なんて言ってたら、部屋は狭いし、
機械は重いし時間はかかるしで、機械を運んでる間に先輩Nsから
「何やってるの!!」と怒られ、結局二人で患者さんをなんとか移動し、
最終的に機械は延々に使わなくなるというのが落ちのような気がします(笑)。

こう思うのは、私だけかもしれませんが・・・。
腰が痛いとか、肩が痛いとか言わなくていいようなので、
私には大変魅力的な考え方ですが、日本では看護師受けはしないかもです。

看護コースは週1回です。最近は一週間がすごく速く感じます。
先週の看護コースが終わったら、すぐに次の看護コースという風に感じるようになってきました。
今回の内容が、面白いかどうかは別として、
1人でもいいので興味をもってもらえたらうれしいです。








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