講義:HIV/AIDS ”Hope is Vaital(希望が大切)” | アクティブウーマン看護留学ブログ

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講義:HIV/AIDS ”Hope is Vaital(希望が大切)”


皆さん こんにちは 
3回目のメルマガをお届けします。 

先週はクラス分けの大きな試験があったので、 
少しその事について触れたいと思います。 

看護コースでは、入学時に行われるクラス分け試験の結果で、 
まず一般英語(GE)の授業を主に受けます。 

多くの生徒がそうであるように、
私自身も一般英語のクラスを受講して来ました。 
5週間に1度、2日に分けてリスニング、リーディング、
ライティング、それからカンバセ-ションのテストがあります。 

留学期間の都合上、またはそれらのスコアの結果によって、 
そのクラスにとどまるか、または次のクラスに上がれるかが 
担当の先生から告げられます! 

翌週からの5週間を左右するだけ、とても緊張する時期です。 

今週の月曜日から、各クラスで若干のメンバーが入れ替わり、 
「とてもついていけない!」 「以前のクラスに戻れないかな・・・」 
等と不安そうな声があちこちから聞こえてきました。 

その気持ちよく分かります。 
ゆっくりとした歩みですが、私も今週から新しい教室で、 
新しいクラスメートと一緒に学んでいます。 

IELTS準備コースでは、試験対策に向けたコースであり、 
その解き方をテキストとプリントから実践的に学んでいきます。 

担当してくださる先生はかつてスピ-キングの試験監督を 
された経験をもつ方なので、全てのコツは内密であっても、 
かなり心強く具体的で分かりやすいです! 

さて、それでは本題に入りたいと思います。 

今回お迎えした講師の方は(Aさんと以下します)
薬剤師として30年間病院で活躍し、 
ボランティア活動をアフリカのジンバブエでされた経験があります。 

先ずは受講者である私たちも、簡単な自己紹介を行いました。 
日本で勤務していた専門分野に加え、HIVまたはAIDSの患者と 
実際に臨床で遭遇した事はあったかどうか。 

ほとんどの人が「臨床で出会ったことがありません。」との回答をし、 
ごく少数の人からは、「(患者さん)本人も知らなかったけれど、 
検査をしたことで偶然にも判定がされた。」とのエピソードでした。 

私たち個々の回答に注意深く耳を傾けておられたAさんは、全て 
聞き終わるとこのように仰いました。 

正しいケアを受けていれば、HIV患者は罹患前となんら変哲のない 
日常的社会生活を送ることが出来ます。 

これにはハッとさせられました。でも、これは至って自然な事ですよね。 

全く以って医療機関に縁のない人がいる一方で、 
症状が悪化すれば適時受診したり、処方された薬を内服したりしながら、 
それでも何ら変わらない毎日の生活を他の人と一緒に過ごす人がいます。 

私もメルボルンの気まぐれな天候の中で、ドライスキンと戦う日々です! 
ひどくなったら一般医(GP)へ行きますが、普段は軟膏を持ち歩いています。 

少し話がずれてしまったのでを戻します。 

医療機関を受診した際、私たちは問診表を渡されてそこに 
様々な情報を記入して、それを診察前に医師に予め情報を伝えます。 
あるいは、診察室に入室してから問診を受ける中で新たな情報が 
出てくるケースもありますね。 

問診表にも書けない、面と向かっても言えない状況があったなら、 
より正確な状況が把握できませんし、診断名や治療方針にも影響が 
及ぶ場合があります。 

受診時に申告(ここではHIV罹患の有無)を迷ってしまっている背景には、 
患者さん本人だけでなく医療スタッフ側にも要因があると言えます。 

はじめに、スタッフ自身が偏見を抱いてしまうリスクです。 
知識的には幅広く勉強した過去があるかも知れませんが、 
実際に患者さんを目前にした場合、専門職としても対応や 
振る舞いが自然と行えるかどうかが問われます。 

それから、患者さん側にも言い辛い状況があると言えます。 
先ずは上記のような社会的側面から言い出しにくいとの葛藤、 
また受診時に関連性が見出せずに、単なる申告漏れとのケースも 
あります。 

世界的に見ても寿命が総合的に延びている傾向から 
加齢による神経や認知面での低下により受診して、 
そこで罹患が明るみに出ることもあるようです。 

ここでAさんからの質問が私たちにありました。 
Q「全ての患者は医療従事者に罹患の有無を申告すべきですか。」 
A「そう思います。そうでないと対策がとれないし不安です。」 

Q「それでは、本人が罹患しているか知らなかったどうしますか。」 
A「...?」 

ここでスタンダード・プリコーションについての定義を再確認しました。 
アメリカのCDCが打ち出した政策で、標準予防策と訳されますね。 
感染の有無を問わず、全ての患者のケアに際して普遍的に 
適用する予防策です。 

感染力の強弱的にはHIV<HCV<HBVとなり、 
ワクチンのないB型肝炎や医療面からできる事が少ない 
C型肝炎と比較すると、HIVの感染力は最小とされています。 

HIVに罹患する事とAIDSに罹患するのは別の話。 
HIV=AIDSではないことは医療従事者なら周知の通りですが、 
残念ながら一般的にはまだ混同して捉えられる傾向にあります。 

医療従事者も、現場で罹患することは少なくとも、プライベートで罹患する 
してしまう事はあり得ます。治療対象の患者さんサイドではなく、一緒に 
働いている同僚自身が感染者である場合も考えられるという事です。 

さらにAさんはこう続けました。 
「私自身も、そのうちの一人です。HIVに罹患して20年経過しています。 
自分が患者の立場になって、見えてきたことが沢山あります。」 

なのでAさんは医療スタッフが患者に与える言動を、
より親身になって感じ取ることが
出来る為、双方の立場を理解することが出来ます。 

「他に人が感染するのを防ぎ、希望を与えたい。」と、 
不安や恐怖、またそれらを取り囲む環境を
サポートするHIVのピアサポートである 
Positive Womanなど幾つかの団体で今日も支援を続けられています。 

医療スタッフに対しての意見は、 
初期の段階で感染経路を明確にする以外は、なぜ罹患したのかを 
尋ねることをしないでほしい。プライベートな事に触れないでもらいたいと。 

そして患者に対しての意見として、 
何より早期発見と早期治療を強く勧められました。 
恐怖にさらされて検査を受けないでいる事は、
今後の生き方に影響を及ぼし、 
さらには周囲の大切な人までも守れなくなるからです。 

このような活動を息長く継続できる背景には、
オーストラリア政府のサポートが 
手厚いことがあり、世界的に見ても患者数が抑えられています。 

「HIVはケアを持って行うものであって、罰を加えて行うものではない。」 
と力強いスローガンがあります。 

社会的弱者は一丸となって取り組める環境作りが必要であるとの認識の元に、 
薬物中毒者へのプログラムとしては、針を再使用しない教育。 
性行為依存症(ハイリスク行動)の人にはコンドームの使用を推奨。 
また若者には、実際の痛みやダメージを軽減できるよう性教育。 
と言った具合です。 

またHIVの予防と治療は分別して考えられがちですが、相互関係があり 
一緒の考えることが大切です。感染を遠退け、また感染後も健康に 
生きられる選択肢があります。 

継続的な治療で検出できないくらいまでにのウィルス数値を下げることが 
でき、結婚して子供を授かることにも希望が持てるようになってきました。 

HIVの辿るステージとして4つの項目があります。 
1.カウンセリングと検査 
2.周囲への疾患の公開 
3.HIVの治療開始 
4.AIDSの発症、または死去 

2の開示ですが、伝える相手への困難さですが、 
順番として医療スタッフ(比較的伝えやすい)、パートナー、 
家族や友人(精神的安定にもなる)、公衆での告知(偏見の 
ラベルやメディアの的になりがちで、とても勇気が必要) 

医療現場だけでなく、 
普段の私生活またはコミュニティーレベルで打ち明けられたら...? 
落ち着いて、こう伝えてあげてください。
「希望をもつことが大切。諦めないで。」 

身近に悩み戦っている人がいるかも知れません。 
誰でもなりうるリスクがあり、寄り添う姿勢が重要と学びました。 

看護コースが終わってからクラスメートの人と一緒に、 
フィリンダー駅の近くにあるピザを食べに行きました! 
勉強の後なので、自身を含めて皆の食欲が半端なかったです。笑 

そのお店の近くにマクドナルドがありましたが、何か見慣れないものが 
あって思わず写真を撮ってしまいました。オーストラリアはカード社会で、 
スーパーでも銀行の口座から支払いが可能です。 

カウンターで店員さんにオーダーしなくても、ドライブスルーのように 
ピピッっと画面操作が出来ます。 

本日はここまでになります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。 






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