講義:医療用アロマテラピー ' 芳香療法 香りのもつ力とその用途' | アクティブウーマン看護留学ブログ

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講義:医療用アロマテラピー " 芳香療法 香りのもつ力とその用途"



皆さん こんにちは
 

日本では猛暑日が続いているようですが体調崩されてませんか?
こちらも不安定な気候変動に体がついていけずに、
学校を休まざるを得ない人もいて心配になります…
 
 

一週間程前の朝は、なんと0度近くまで気温が下がりました。
先日は家の前の芝に霜が降りているほどでした。
7月の今月が年間で一番冷え込むようとのことです。
 

 
気候変動が激しい長所として、日中には10度近くまで気温が上がりますし
太陽も顔を覗かせてくれます。それでも紫外線はあなどれません!
サングラスをして目を守っている人も見かけます。
 

 
それでは2回目となるメルマガをお届けしますね。
 

 

テーマはアロマセラピーです。
美容や癒しを目的として、女性の趣味としても注目度が高いですね。
 
 

今回の看護コースは、学校に講師の方が直々に訪問して下さる講義と
言うかたちでした。
教えて頂いたのは日本人の方で、こちらで15年程前から
お店を自営しておられる古川先生です。
当時の日本国内ではとても知名度が低かったようです。
 

 
前回でも少し触れましたが、私も個人的に関心のある分野なので
楽しみにしていました!
現在はアロマオイルを扱ったサロンで勉強し、
マッサージセラピストとしてパートタイム勤務中です。
 
 

かつては趣味や娯楽の範囲として認識されていましたが、
今ではその枠を超えて、
医療現場で活用しようという動きが広がってきました。
長年の研究を通じ、香り成分の効果を科学的に実証できる様になるまで
発展してきた背景があるようです。
 

 
 
日本国内でアロマオイルが臨床で活躍する現場は、
産科やホスピスが代表的ではないでしょうか。
例えば産科では、妊婦の不安やストレス、陣痛といった痛みの緩和に
アロマセラピーを活用する医療機関が増えています。
 

 
痛みとは、傷ついた患部からの信号です。
 

 
病状や様態によっては入浴が難しい方に部分浴が実施されますが、
手足をオイルでマッサージすれば
スキンシップとの相乗効果で、薬だけでは解決できない全身の苦痛や
不安・不眠に対処することができる
ことはよく知られていますね。
 

 
アロマテラピーとは日本語では芳香療法と訳されますが、
ハーブや香木、スパイスなどの植物から、
抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使った自然療法の事を指します。

アロマは芳香で、セラピーは療法ですね。
精油は100%天然成分からなり、心身をリラックスされて
自然治癒力を高める作用があります。
 
 

オイルは単に心地良いだけでなく、
精油の成分が皮膚から血液へ流れ込んで筋肉と骨の
癒着を取り除き、主に関節の可動性を増進させます。
また精油が心に染み渡る香りを放って、精神的、
生理的なプラスの効果を発揮します。
 
 

その使われ方についてですが、代表的なものから並べてみます。
マッサージ、入浴、直接療法、香水、内服薬(フランス)など、
それから普段使いとしてはポプリ等の彩りとして
広域に活用されています。
 
 

日本やオーストラリアは英国式アロマセラピーが中心なので
「美容」に重点が置かれており、
一方でフランスでは医師や自然療法士といった有資格者が
「治療」としての位置づけがされていることが特徴です。
 

 
しかし近年において、こちらオーストラリアで
少し状況が変わりつつあるようです。
フランス式アロマセラピーをAromatic medicine と
呼ばれ、少しずつその実践やトレーニングを積める学校も
設立されてきています。
 

 
街中にもそのような専門学校があります。
今や名門校のひとつで、シドニーやブリズベンに
キャンパスを持っていてネットワークが確立されているようです。
 

それだけニーズも多いと言う事ですね!
 
 

オーストラリアでは病院での治療は出来ませんが、
地域に広く浸透しており、
古川先生のようなお店を構えている機関が数多く存在します。
 
 

先ずはじめに、精油を安全に使うための
注意事項について教えて頂きました。
「アレルギー反応や大量の精油が付着した場合、
きれいな植物油で払拭すること。」
 

これにはクラスが一瞬ざわっとしました。
「湯や水じゃなくて油を使うの?」
 

 
その事実を実証する為に、クラスみんなで実験を行いました。
まず左右の手にそれぞれ少量の精油を着けます。
それからその油を植物油と単なる水で落とし、
落ち具合を比較して見ましょうと言うシンプルな内容でした。
 

少し実感として分かりにくさはあったものの・・・やはり油には油でした!
また驚くことに、目に入った場合にもこの原理は当てはまるようです。
 

その他の注意点としては、精油を誤飲してしまったら無理に吐かずに
胃洗浄を受けたら良いこと可燃性があるので
高温と乾燥した場所は避けます。
 

購入時や管理の際にも注意が必要で、
成分に影響が及ばないように冷暗所で
保管してあることが大切です。
(開封後は1年以内には使い切ることが基準)
 
 

 
自宅、看護で使える利用方法ですが、
1.直接療法 2.吸入 3.アロマバス、部分浴
4マッサージについて学びました。
 

直接療法とは名前の通りに直接原液を付けて手当てする方法になります。
例えば虫刺されにはラベンダーやティートリーなどを使用し、火傷には
ラベンダーと言った感じです。
ラベンダーには痒み止めの効用があるんですね。
 

忘れてはいけない事として、皮膚が敏感な人は事前にパッチテストで
皮膚への影響を高める事が必要になります。
 

 
吸入と一口に言っても、その楽しみ方は一つではありません。
精油を数滴ちり紙に垂らして嗅いだり、
バーナーを焚いたりアロマタイザーをつけたり、
そして水蒸気吸入と言う方法もあります。
 

今回はここから二つの方法を教えて下さいました。
 

50-60℃のお湯をベースンに半分ほど注ぎ、そこへ精油を数滴入れます。
それからベースンをタオルで覆い、
少しだけタオルをめくり鼻を近づけて香りを楽しみます。
今回はイランイラン、ゼラニウム、そしてユーカリの香りを試しました。
 

精油直の香りを蒸気として吸入すると、身体全体に染み入るようで、
まるで浴槽にいるかの様な感覚になりました。
 

こちらでは浴槽に浸かる習慣がないので、普段はシャワーのみになります。
お風呂に肩まで浸かる日本の風習の良さを実感し
た一時でした!
 

 
また便利なエッセンシャルオイルとして、
13種類もの精油をティッシュペーパーに落として
それぞれの香りを嗅がせてもらいました。
どれも有名なものばかりで、とてもリラックス出来ました。
 

ラベンダー、ローズマリー、レモン、ユーカリ、ゼラニウム、
サンダルウッド、ペパーミント、オレンジ、ティートリー、
ジュニパー、イランイラン、ジャーマンカモミール、ローマンカモミール。

 
これらは便利なエッセンシャルオイルとして知られており、
どの様に便利かと言いますと、多くの症状はこれらのオイルを
ブレンドすれば適応出来るからとの事です。
 

例えば人気なオイルとして名高いラベンダーには、
精神安定、疲労回復、抗鬱、消炎、鎮痛、抗痙攣、
瘢痕形成、利尿、殺菌、経通(生理不順)など。とても沢山ありますね!
 

 
文字数の関係上ここでは全てを紹介できませんが、
興味を持たれた方は、その効用を検索してみて下さいね。
 
 

次はアロマチック・メディスンについてのお話です。
名前からも想像出来るように、精油や抽出物を
ハーバル・メディスンの様にして治療としての活用です。
 

内服薬や局所使いはもちろんのこと、膣剤や眼、耳鼻、咽頭などの
洗浄や感染症治療等に希釈して用いたり
、アロマチックパフュージョンのように原液を大量に使用されます。
 

含嗽液や創洗浄として使用する際の注意点として、
材料を乳化させる必要性があります。
エッセンシャルオイルと水をただ混ぜ合わせるだけではその性質上、
分離してしまい一つの液体としてまとまりません。
 

そこで必要になってくるのが乳化剤です。
植物性のアルコールで代用することが可能で、これを加える事で
牛乳のように白くなりますが、
オイルと水がきちんと混ざり合っている事になります。
 

実技の様子を添付しているので、
下記のアドレスから参照してみて下さいね。
 

これはバスタブにエッセンシャルオイルを垂らすときも一緒で、
単にオイルを湯のなかに入れても
油分が水上に浮遊しているだけの状態です。
 

乳化剤をお湯に加える事でまんべんなくオイルが湯に溶け込み、
アロマバスを楽しむ事が出来ます。
アロマオイルが手元にある方は、今夜試してみてはどうでしょうか?
 

 
さて次は有害な合成化学物質についてです。
医療用アロマセラピーを導入するにしても、
有害な物質(800種類以上あり)を基材としてしまうと、

いくら高価で質の良い材料を入れても、
その効果は残念ながら裏目に出てしまいます。
 

 
石油由来の合成物質を例に挙げてみます。
多くのベビーオイルやワセリン、親水軟膏などは
医療製剤や化粧品に使用されている事実がありますが、
ほぼミネラルオイルと言う物質が含まれているようです。
 

ミネラルオイルの良い効果が期待される一方で、
肌に浸透しないという特長がある為、
乾燥肌やニキビ、水分の滞留や刺激になったり、炎症、
アレルギー反応が心配されると言う側面もあります。
 

 
日用品の化粧品やシャンプー、 
スキンケアのクリームにも注意してよく読むと
実は身体にとっての有害成分があると知り、
身近なだけに実感がしづらいなと感じました。

 
経口から摂取するだけではなく、もちろん皮膚からも
体に良くないものは入る可能性があるので
注意が必要ですね。
 
 

本日はここまでになります。

最後まで読んで頂きありがとうございました。








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