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看護コースの内容を紹介します。

みなさん、こんにちは。
今日は、これまでの看護コースの内容を簡単に紹介したいと思います。

まず、看護コースについてですが、MLCには看護教育プログラムという
日本人を対象にしたコースがあり、私は4月からそれに参加しています。

私がこのプログラムを選んだ理由は2つあります。

一つ目は、オーストラリアの医療制度や看護について知りたいと思ったからです。
私の今回の留学の目的は、英語を学ぶこと、そして看護師としてオーストラリアで
働きたいということでした。

ただ、大学に行く費用も英語力もなかったので語学学校を選択しました。
私のように、大学に行かないけれど、オーストラリアの医療や看護に興味があるという方は、
このプログラムがお勧めだと思います。

2つ目の理由は、同じように英語に興味のある看護師さんに会いたいという
気持ちがあったからです。
日本にいたときは、英語に興味がある人はいても、
留学まで考えている人はあまり出会えませんでした。

今では、それぞれ経験の違う看護師さん達が、同じ環境で英語を勉強しながら、
それぞれの生活に悪戦苦闘しながら楽しんでいます。
これまでのバックグラウンドも違うので、質問の視点も違ったりして面白いですよ。

この看護コースは週に1回、今は火曜日に行われています。
講義では、現地の看護師さんが、
オーストラリアの看護事情などを体験を交えて説明してくれます。

病院訪問などもあり、実際に病院を訪問して施設の見学をしたりもします。
なので、普段はそれぞれの英語のレベルにあったクラスで英語を勉強して、
週に一回のペースで看護コースでの講義を受けたり、病院見学をしたりします。

私が参加している看護コースは4月から始まって、5回終了しました。
第1回、第2回は、オーストラリアのヘルスケアシステムと高齢者ケアシステム
についての講義でした。

国は違えど、高齢化、少子化、生活習慣病の問題はやはり同じのようでした。
ただ、オーストラリアはかなり国土が広く多民族国家のため、
へき地医療やアボリジニーと呼ばれる原住民の人達の健康管理の問題、
英語を話せない人達のケアなどの問題もあるようでした。

この多民族国家といいうことが、
日本の医療や看護との大きな違いのひとつなのだと思います。
第3回は、現地で働く日本人看護さんにいろいろな話を聞かせてもらいました。

ここで盛り上がったのは給料の話と、看護師の安全を守られる権利についてでした。
給料については経験年数によって給料が決まっているという点で
日本と大きく違うようでした。

例えば、看護師3年目の人はどの病院にいても皆同じ給料ということのようです。
そして看護師配置数は4対1、これは法律で決まっているため、
これが守られるようにCasual Bank NurseやCasual Pool Nurseというシステムがあって、
私流の説明で言うと、登録されている人に応援を要請したりできるそうです。

そして、看護師も患者さん同様に安全を守られる権利があるという話ですが、
「患者さんが前に倒れそうになった場合、そのまま倒れてもらう」という話のところで
皆でえーっと驚きました。

日本だと、身を挺してでも患者さんをかばおうとするのが普通ですが、
ここで看護師が一緒に倒れたらインシデントが二つ発生するけど、
患者さんだけが倒れたらインシデントは一つですむということでした。

言ってることは分かるけど、心情としては何だか複雑な気分ですよね。
日本では、自己犠牲とまではいかなくても、
それと変わらないような感覚が普通だと思うので、
そもそもの考え方が違っていて本当に面白い講義でした。

第4回は公立のアルフレッド病院の見学に行きました。
ここには、お祈りの部屋や教会がありました。
それぞれの宗教の牧師さんのような人もいて、宗教によってはお祈りに
これない人のために毎日彼らが病室を訪問することもあるそうです。

私は、日本で輸血の同意書を取る時と、
仏事の時くらいしか宗教を意識したことがなかったので、
それぞれの宗教を尊重するという考え方は新鮮な感じでした。

あと、高圧酸素療法(HBO)室も見せてもらいましたが、
一度に患者さん12名収容できるという大きなもので、
イメージで言うと何だか宇宙船の中のような感じでした。

私が勤めていた病院では、HBOはカプセル型の小さなベッドで扱える技師さんも少なく、
技師さんが帰るので今日のHBOは中止ですなんてこともありましたが、
ここでその心配はなさそうです。

とにかく病院の規模が大きく、ICUは45床(うち稼働は35床)、
看護スタッフ約400名だそうです。400名って・・・、規模が大きいにしてもすごい。

ですが、ここのICUは1対1で12時間の2交代制らしく、
45床だと単純計算で1日に90名以上はいることになるので、
このスタッフ数は普通とのことでした。

第5回は、病院見学にいったアルフレッド病院で働くICU看護師さんに、
オーストラリア看護のルールや看護師のレベルについての講義でした。

ここで印象的だったのはやはり、宗教の違いや、あるいは国の違いにあわせて
看護していくということでした。
例えば、ユダヤ教の人にとって、体の一部を取るということは宗教上できないそうで、
脳死移植などの話は絶対にしてはいけないということでした。

仮にアンプタしても、それはとっておいて、亡くなったら一緒に埋葬するそうです。
あと、亡くなったら同じユダヤ教の人しか触れないので、
そうなる前にモニター類を外したり、
モニターのコードの先だけを切ったりするという話もありました。

私はあまり宗教というものが理解できません。
というか、あまり馴染みがありません。
ですが、英語クラスのクラスメイトも日本人以外は殆どがそれぞれの宗教を持っています。

自分はカトリックなので、クリスチャンなのでという言葉をよく聞きます。
国や文化の違いだけではなくて、
その背景に宗教の違いもあるということを改めて実感しました。

ここまで紹介したのは、授業のほんの一部で、
しかも私が印象に残ったことが中心なので、いろいろ考え方はあると思います。
ですが、日本にいては絶対に知ることができなかった情報です。

私の看護コースはまだまだ始まったばかりですが、
学べることがたくさんあって楽しいです。
また、このブログを読んで、面白そうだなと思った方は
この看護教育プログラムはお勧めだと思います。

そうでない方は、そうなんだぁぐらいの感覚で、
これを読んでもらえたら幸いです。
これからも、可能な範囲で講義の内容を紹介していけたらいいなと
思いますので、よろしくお願いします。










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